~北欧の民話/山室 静~を読んだのだよ?

2024年3月31日

北欧の民話や伝承を調べようと思って買いました。

商品ページに目次書いてるとこなくてマジで購入迷いました。題名がとてもシンプルなので中に入ってるのが民話じゃなくて論文とか解説だったらどうしようかな、と。それでもいいんだけどね。

民俗民芸双書の文字を信じてポチしましたよ~。

同じように中身が気になってる人いるかなと思ってサラっと感想的なのを書こうと思います。

まず本の情報から、

岩崎美術社 民俗民芸双書53

北欧の民話 山室 静/[著]

初版発行1970年4月30日

ムーミンとかアンデルセンの翻訳をやっていたり、なんか北欧関連の本でやたらとお名前が出てくる凄い人…山室 静さんが著者です。鳥取出身なんだって。翻訳家で詩人、文芸評論家…!

今度もっと詳しく調べてみよ。

収録されている民話の話に移る前に、この本の「はしがき」から北欧の定義を見てみたいと思います。

はっきり、本書では定義をこうするとは書かれてないんですが早速、1行目に北欧諸国(スウェーデン,デンマーク,ノルウェー,アイスランド)って書いてあります。

というか目次に地域別に話を纏めてくれてますね。

でもここで北欧についての定義をなんとなく知ってる人はあれってなると思います。アイスランドがないねぇ?場合によってはフェロー諸島とか、ブリテン諸島とかを付け足されることがあるもんねぇ。

私もわからなくなる、北欧とはどこなんだ…?

別の本を引用します。

「北欧諸国」とはデンマーク,フィンランド,ノルウェー,スウェーデンの四カ国であり、

国際政治の上では、北大西洋上の島国アイスランドを加えた5ヵ国のことをいう。

ヴァイキングの時代 実力と友情の社会 熊野聰 [著]/小澤実 [解説・文見解題] 序章P9 L3~L5

とのことです。ほぼ原文ままです。

副題として本書における「北欧」の定義と前置きされているのですがこの本以外でもこの範囲でいいんじゃないかと思います。

山室 静/著の北欧の民話ではアイスランドとフィンランドが入れ替わっていますが、ちょくちょくここらは入れ替わったり消えたりします。ともかく、北欧の定義は大体その本の前書きに書いてると思いますのでそのときそのときで臨機応変に行けばいいと思うんです。フェロー諸島やバルト三国が足されているときは多分入れた理由とか描いてるはずだし。

デンマークとかバルトとか言われても(・・?になる人もいると思うんで地図つけときますね。

昔使ってた教科書を見ながら描いたやつです。

どや!

じゃあ早速、本命の目次紹介(収録話紹介)に行こうと思います。

山室さんは数多くの訳本を出していて、北欧の民話紹介の本がいくつかあるんですよ。kindleで売ってる方は目次が見れるんですけどコッチの本は収録してる話が事前にわからなくてねぇ。

ないようにはふれないよう ※目次引用 〔〕内は私の付け足し

デンマーク編

金の靴を十二足すりきらした姫

竜の王子〔竜王子〕
辛抱づよい奥方

男と影法師
幸運の金貨

生命のりんご
盗まれた豚
坊さんと小鳥
泥棒壺

北欧の民話 山室 静/[著]  目次

ノルウェー編

太陽の東・月の西
ペール・ギュント
まっ黒けとまっ白け

木のつづれのカーリ
〔木のチョッキ、北欧版シンデレラ〕

三匹の山羊
〔三匹のガラガラドン〕

悪魔と若者
死人のミサ
ウトレストの妖精の島

妖精族Huldreの起源

北欧の民話 山室 静/[著]  目次

スウェーデン編

ガラス山の姫
人狼

トーレ・エッペの幽霊
スコールンダ山の巨人
跳ぶ巨人

水の精(ネック)と少年
少女と蛇

なぜ犬はネコを憎み、ネコはネズミを憎むか

北欧の民話 山室 静/[著]  目次

アイスランド編

牡牛のブーコラ
ツングの崖

あざらしの皮

森の精にもらった鎌
人間の皮で作った靴

メルデル姫
ミルカの役僧

北欧の民話 山室 静/[著]  目次

古い物語と詩歌から

トール神と巨人ゲイルロド
石臼グロッティの歌

古伝承ハムレット(アムレード)
白鳥姫と王子ラグナール

三人の神と百姓の息子
大物のトルスタインの話

妖精の丘

北欧の民話 山室 静/[著]  目次

以上40編が北欧の民話に収録されています。

古い物語と詩歌に挙げられているものは中世の物語や歌謡からとったと「はしがき」に書かれています。どういう考えでそれを入れたのか、この本を出すことになったのか、それを読むのも楽しみの一つだと思うので是非、手に取ってみてくださいね。

各話の終わりには簡単な注釈が添えられているんだけど、民話とか伝承、文学に凄い詳しいわけじゃないからちょっとよくわからない…。

「北欧の民話」の終わりには物語の簡単な解説と北欧についての簡単な話が載っていて、本に収録されていた話の引用元と近代の代表的な民話集が国別に載ってます。もちろん洋書。

「はしがき」も「あとがき」にあたる「北欧民話とその研究のあらまし」という題の解説パートもあまり長くなく、難しすぎない話でサラッと読めてよかったです。いや…難しすぎないは嘘かも。私は北欧諸国の神話や伝承が元々好きで、ゲルマン神話について本を読み漁ってたからそんなでもなかった、です。

でも「はしがき」は短くて民話集本編に入る前に胃もたれしなかった。

たまにえぐい長いやつあるんすよ。

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